店舗インタビュー

全国の相談薬局・薬店で健康相談を行っています

「板垣漢方薬舗」店主 板垣貴之
No.9

板垣さんは漢方薬店の二代目ですが、子供の頃は漢方が苦手だったそうですね。

そうなんです。子供の頃は苦い薬を飲まされるのが嫌で。確かに飲んだらよくなるのですが、それでも苦手でした。大人になってからも、自分には西洋薬のほうが合うと思っていました。そう思いながらも店を継いで20年。病院などでだめだった方が、漢方に可能性を感じて来てくださっているという、その重みを日々感じています。いままでよい治療法が見つからなかったので、あきらめかけている方も多いです。そういう方に漢方を選んでいただき、最適なご提案をすることが私の務めだと思っています。

この数年は漢方ダイエットに力を入れているそうですね。

はい。私自身も9年前、3か月で15キロ落としました。痩せる過程もまったくつらくなく、痩せた後はずっと体調がいい。本当に良いダイエット法ですので、多くの方に伝えたいと思っています。
ダイエットの相談に来られる方は、糖尿病など生活習慣病の治療一歩手前という方が多いです。生活に支障を来している方もいらっしゃいます。先日いらした営業のお仕事をされている男性は、「昼食後の眠気がひどくて運転ができない。これでは仕事を続けられない」と思い詰めていました。しかし、漢方と食養生によって体重が落ちると、眠気もなくなり、「安心して仕事ができます」と喜んでいただけました。
当店のダイエットのモットーは大きく3つあります。1つめは実年齢より若くなってもらうこと。血管、骨密度などあらゆる数値が年齢より若くなることを目指します。2つめは健康的に痩せること。イメージとしては、「痩せるではなく、くびれる」を目指しましょうとお伝えしています。健康的に痩せることで、貧血、生理痛、貧血、頭痛などの症状もよくなる方が多いです。
そして3つめは食事を楽しんでもらうこと。太ることを気にして食事を楽しめなくなっている方もいらっしゃいますが、食べ方のコツがわかれば会食も楽しんでいただけます。当店では、この食品がだめ、これはいいといった説明だけでなく、具体的なレシピもご提案しています。オムレツ、豆腐グラタン、チーズダッカルビ……、どれも簡単でおいしいと好評です。

楽しみながら前向きにダイエットに取り組めそうですね。ダイエットに限らず、板垣さんの考える「漢方のよさ」を教えてください。

体質から変えることができる。そこが一番の強みだと思います。虚弱体質、アトピー体質、アレルギー体質。生まれつきだとあきらめている方もいらっしゃいますが、必ずできることがあります。
漢方は、症状の原因となっている体質や背景を考えて処方していきます。耳鳴りで悩んでいたある女性は、どこに行っても「年のせい」「慣れるしかない、我慢するしかない」と言われ、それでもつらくてなんとかしたいと相談に見えました。お話を伺い、神経が細やかな方で脳が疲れているのだと考えました。そこで神経を落ち着かせる生薬を中心に処方したところ、数日後に「耳鳴りを気にせず眠れました。眠れるってこんなに嬉しいことなんですね」と言っていただけました。
また、漢方相談をしていて痛感するのは、体調には心が大きく影響するということです。ある20代の女性は、心身のバランスを崩し、唾が呑み込めないという難しい症状に悩んでいました。漢方と生活養生でゆっくり改善していったものの、ストレスを受けると一気にまた悪化してしまう。完全によくなるまでには時間がかかると覚悟していました。ところが、あるとき彼女が急に元気になって来店されたのです。後から聞いた話では、お姉さんに赤ちゃんが生まれた。生まれたばかりのその赤ちゃんが、彼女の指をしっかりと握った。そのとき彼女は「私を必要としてくれている」と強く感じたのだそうです。そして、それをきっかけに心が安定し、がんばって漢方ものみ続け、気力が回復していったのでした。彼女が元気になって本当によかったと思うと同時に、こうした力を信じて、私もお客様を元気づけていこうと決意した出来事でした。

始めて来店されるとき、ほとんどの方が不安そうにされています。しかし2度、3度と通ううちにみなさん笑顔を見せてくださいます。お客様の柔らかくなった表情を見るたびに、漢方の道を選んでよかったと思います。西洋医学は戦争を背景に進化した医学なので、緊急のケガや病気の治療に長けています。一方、東洋医学は平和な時代の疾患、たとえば生活習慣病のような慢性疾患の改善に向いています。その漢方を現代向けに進化させた漢エビデンスは、これからより必要とされるはずです。
体質の改善、気力の回復、そして基盤となる「食」の大切さを伝えるために。これからも漢方と漢エビデンスの道を追及していきます。

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